弾ける、弾けない


まさしくこれだ。



全然見えない。



何が見えないって、自分の姿です。



まさかピアノが弾けなくなる日が来る、と考えたことは微塵もなかったですよ。
それが今。
あと数日で1ヶ月弾いていないし、弾くことが出来ていない。



意思とは関係なくね。



正直、2-3ヶ月まともに弾かないということは私の人生の中では普通にあった。
でもそれは自分の意思であり、弾く必要性を感じなかったから仕事としてだけ演奏をしていた。
家で勉強することも、練習することも自らやらずにいざ本番、そして終了。



ところが今回事態は変わった。



ピアノの前に座って何か弾いてみても、体が鈍くて、重くて、しまいに手指が攣って、自分の意思とは無関係に体がいうことを聞いてくれない。


信じられない、けど、そうなんだ。



私の大切な友人ピアニスト、椎間板ヘルニアで苦しみ、そのあと畳み掛けるように小指の大怪我が襲ってきた方がいます。彼女に比べたら私の内臓の病は外的要素としてはピアノも触れることが出来ます。
彼女が何年にもわたって治療を続け、舞台から遠のき、肉体的にも精神的にも苦しみながら過ごしているこの数年を、何も助けることもできず、ただただ見守って祈っていました。



彼女に比べたら私はまだ幸せ。
今更ながら彼女に勇気づけられる。



焦らず前を向こう。




来る5月のリサイタルには、きっとみなさんの前で、舞台に上がっています。
そう信じて。












ピアノ弾きの覚書

ピアニスト 純子マッサーリアの覚書き、ひとりごと、演奏会情報など、気ままにつづります。

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