看護婦さんは


私のことをAmoreと。
またはGioiaとも。


この2つの言葉、イタリアでは大事な人を呼ぶときに使われるのが一般的です。


夫婦同士
恋人同士
親が子に対して


Amoreって愛という意味。そのまんま。
愛する人、という使い方で呼び合う。
Gioiaは喜びという意味。喜ばしき人という意味合いで使われる。椿姫のオペラでもGioia Gioiaと歌う有名なアリアありますね。あのGioiaです。




イタリア、凄いと思いません?
昨日の今日よ?入院したの。
今日の担当看護婦さんはおそらく私より少し歳上か?というほどの年齢だと思う(見た目は私が子供に見えるのだろうが)。



Gioiaはね、まだ使われる事は多い。親しい間柄で歳下の人に対して使われる。


Amoreはね。
さすがにいくら長年イタリアにいるといっても、幼少期をイタリアで育ったわけではないので、なんともそう呼ばれるとフニャっとくる。
もちろんだけどAmoreと私を呼ぶのは主人だけ。




だから看護婦さんにそう呼ばれると、妙に家族的な子供の気持ちになる。




しかも、彼女の呼び方には本当にこれっぽっちたる不自然さが無い。まるで母に呼ばれるような優しい温もりが言葉にある。



別に私だけ特別にそう呼ばれているわけではない。だからこそすごいな、って思うわけです。



言葉の力。








ピアノ弾きの覚書

ピアニスト 純子マッサーリアの覚書き、ひとりごと、演奏会情報など、気ままにつづります。

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