先生!


ふと思い出した。
パンデミック前に毎年行っていた海辺のホテルの支配人さん。
主人のことを

先生(Dottore)

と呼ぶ。


イタリアで先生と呼ばれる職は、医者、政治家、弁護士、管理職、もしくは職は関係なくとも自分よりも上の立場の人に対して使う。
これはイタリアの人間関係での礼儀習慣だと思う。


一見フレンドリーな国イタリア🇮🇹と思われる方も多いかと思うが、意外と上下関係の礼儀に関しては見ていないようでよく見ている。言葉遣いや挨拶など、そこをきちんと踏まえて付き合いをするのがイタリア人である。
友達同士のタメ口(二人称)は承諾を得てから使う。それまでは敬語を使うのが礼儀。
タメ口をきく間柄でも、基本のあいさつは目上の人にはチャオとは言わない。



私はイタリアに来てかなり長い間年上に対してチャオと言えなかった。チャオでいいよ!と言われても本当に友達付き合いになるまで崩さなかった。でも結果的にそれでよかったと思っている。

人としての礼儀作法をわきまえているか?
行動を見ると知らず知らずとわかるものである。
例えば、他所の家に入る時に「お邪魔します」ってしっかり言えているかとか。


ご近所さんとの会話や、お店での言葉の使い方も、全て見られている。外国人なら尚更。



チャオ

って、イタリア人にとってとても大事な言葉。
堅い仲を和らげる言葉になる、

でも逆に教養を疑われることにもなりかねる。


言葉って難しいね。

ピアノ弾きの覚書

ピアニスト 純子マッサーリアの覚書き、ひとりごと、演奏会情報など、気ままにつづります。

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