甘い




しばらくオーブンを使ってなかった。
イタリアでの電気代やガス代が跳ね上がったことをきっかけに、なるべくオーブンを使わない、地道に煮続けるような料理はしないようになっていた。



ところが、今日急にオーブンを使うものが作りたくなり、早速作って、今温度が下がるのを待っているところ。


家の中にある、あまり物で作れるのは何だ?と食品だなを物色し、結局余っていたチョコチップを消費しようとケーキを焼いた。パウンドケーキならぬ、マフィンならぬ、テキトーケーキ。





久しぶりに嗅ぐオーブン菓子の香り。

甘いね。

人間、幸せな気持ちになるのに嗅覚の影響は多大だと思う。




言われたことがある
「人は少しふっくら気味の方が長生きするんだよ」って。
別に痩せようとか太ろうとか思っているわけでもない。
でもこういう甘い香りで幸せ感を感じる時というのは、どこか自分に優しくする必要があるのかもしれない。



生活も、食事も、メンタルも、たまにはほっとさせてあげる時間をかけてあげるのもいいなぁ、と思う。




ちなみに、私の生活は甘い。
Vita dell’artista とはよく言ったもんだ。



予定が次々に入って充実していないと不安で仕方ない、というタイプではない。
真逆だ。



そして一人でいる時間をこよなく愛している。
だからイタリアが私にとって心地よいのであろう。



もう少し社交的に人付き合いしなさいよ、とたまに自分で思うことがある。
でもね、自分に正直でありたいから一人を好む。



自分に甘いのだ。
いい人生。









ピアノ弾きの覚書

ピアニスト 純子マッサーリアの覚書き、ひとりごと、演奏会情報など、気ままにつづります。

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