レッスン 覚書 2

先日も書きましたが、ここのところレッスンで多くのピアニストの方と一緒に勉強させていただいています。

みなさん演奏家として舞台に立っている方ばかりで、内容として濃いプログラムを毎日見ているので、レッスンするこちらも勉強になります。

それにしても、みなさん“コロッ!!”と変わる時はもう言葉にならないほど嬉しいです。
それが音色であったり、フレージングであったり様々ですが、結果がその場で出ると受講されているご本人もとても喜んでくださって良かった〜と自分のことのように嬉しいです。

なにせピアノという楽器はとにかくデカイ!
日本のホールでの演奏会ではほぼコンサートグランドですよね。2m80cm前後。
当たり前じゃないの?と思ったら大間違え!ヨーロッパでは劇場でもピアノが常設されていないところも多く、そのイベントのためにさまざまな大きさのピアノが入ることも珍しくありません。
言い方を変えれば、その会場に合った大きさである楽器を使います(写真の演奏会では200名強くらいの会場キャパで2mほどのスタインウェイグランド、しかも2本ペダル)。日本では小さなホールにコンサートグランドが入っていたりする会場をよく見かけ、時によってその必要性を疑います。

でもやはり西洋で生まれた楽器であり、どんなに小さなグランドピアノでも華奢な日本人には取り扱いが困難であるのは認めなければなりません。手の大きさだけではなく、手の厚みも、体の厚みも全く違うので、日本人である私たちは鳴らせきれないことがあります。

日本で演奏する際に私の演奏を聴いた方で「あそこまでfを出す必要あるの?」と仰る方も少なくありません。でも本場ヨーロッパで演奏し始めた頃「君の音は華奢だね。細い」と言われた時期がありました。明らかに褒め言葉ではなく響きが足りない、という指摘でした。
いゃ〜、ガラガラと崩れ落ちるほどショックでした。
あのあと苦しみましたよ〜。でも向こうで演奏していく上には身につけなければ通用しないので、私なりに努力しました。おかげさまで今では足りないと言われることはなくなりました。良かった、、、🙃

なので、レッスンする時に私は受講する方がここまでするの!?と驚く音を要求する時があります。
でもそれは、ただただ本場ヨーロッパで生まれた楽器本来の可能性を引き出す一部であると受け止めてくだされば何よりです。

だって!いつ何時ヨーロッパで演奏するチャンスがあるかわからないですよ!?
その時に備えて、、、!!!





ピアノ弾きの覚書

ピアニスト 純子マッサーリアの覚書き、ひとりごと、演奏会情報など、気ままにつづります。

0コメント

  • 1000 / 1000