軽井沢ピアノマスタークラス
こんにちは。
音楽家の純子マッサーリア
Junko Massagliaです。
この間の来日では、私の仕事のメインはレッスン通訳、
そして軽井沢ピアノマスタークラスでした。
今回の参加者の方々は女性5名男性3名。
7名が音大卒業、1名は現役大学生(しかも音大ではない)のプロフェッショナルな8名でした。
私は基本的に初級段階の子どもたちの指導は行いません。
普段でもコンサートをできるレベルの方だけを指導しています。
それにしても、好きなことを仕事にするな、とはよくいったものです。
”好き”なだけにのめり込むし、自分の限界を超えてしまっても気づかずに危ない状態まで行ってしまう(私の場合ですが)。
マスタークラスの途中からなんか体の調子がおかしいな、とは思っていましたが、
案の定、イタリアへ戻って検査をすると持病再発、しかも元々難病なのに新たな特別患者にエントリーされてしまいました。
わけわからない、ストレス。
女性には実際に私も弾いて、音の作り方などを一緒に研究しました。
彼女の曲は南米の曲で、一般的にあまり演奏される機会のない曲。それをとても表情豊かに歌い上げられ、気に入った私は思わず楽譜をコピーしてもらいました。
大人ならではのエスプレッシーヴォが魅力的でした。
そして、男性となぜか同じ色の服を着ている私。
↓ モスグリーン系、そして黒系
不思議と着る服の色って、その人の演奏個性も反映しているように感じるほど、その人それぞれの色がありました。
モスグリーンは大自然の色。演奏の規模が大きく、静寂から嵐までのエネルギーを持っていました。
そして黒は、一見固く感じられる色。だけれど、実はその色の中に様々な要素を持ち合わせ、最終的な修了演奏ではその柔軟性を示して下さいました。
男性陣は、皆さんそれぞれの”音”を持っていらっしゃる3名でしたので、曲の構成などを見ながらエッセンスを探したり、譜面を見てディスカッションすることも多かったように思います。
音そのものが楽器を使いこなしている美しい音色。力みのない自然な脱力から発するヨーロッパ的な丸みを持った音色を、しっかりと身につけていた方。
フランス物が好きな女性。
フォーレの曲は耳心地はいいものの、実は大変難しいです。
彼女は私的な理由で3週間ピアノに触れられず、それでもフォーレを修了演奏会に弾きたい!と挑戦しました。今後ますます磨きをかけてくださいね!
同じ曲が重なった女性2名。3日目まではお二人ともに他の曲を修了演奏会で弾く予定でいましたが、最終的な4日目に二人とも選んだ曲が同じ!
でも、そのお二人の演奏内容が全く異なることに意義があります。これ同じ曲だよね?と聞きたくなるほど、それぞれの個性が演奏に反映していて、そういう部分が私は何よりも大切だと思って指導をしました。
情熱的な赤い髪の女性。
選んだ曲も情熱的で、歌心のある声楽家兼ピアニスト。
とてもお似合いでした。
マスタークラス中盤に行った特別講義では、受講生の皆さんと演奏についてのディスカッション。
昨年とはまた違った内容で、これも意義ある時間でした。
あっという間の5日間。
修了演奏会。
この写真は一番みんなが解けた表情をしていて好き。
いたずらっ子が一人いますが、実はその方が一番悔しがっていました。
そう、そうやって更なる成長をしていくんですよ。頑張って。
私のクラスは、最終的に全員が専門で学んでいる方々に恵まれました。
また次があったら更なる成長をした皆さんとお会いしたいです。
みなさん、どうもありがとうございました。
お疲れ様!
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