博士号はお金にならない




こんにちは。

音楽家の純子マッサーリア

Junko Massagliaです。





今日はお金事情のお話。

イタリアはヨーロッパのなかでもお給料がダントツに低い国です。

だから、多くの若者や優秀な人は海外へ出て行ってしまいます。



そんなイタリアで、音楽の器楽として博士号が取れる仕組みが今年度からできました。

まだまだ一般化していないのですが、偶然にもイタリア初のピアノでの博士号を取得中の方はうちの生徒さんだそうです。


また別の生徒さんは、音大や国立コンセルヴァトーリオへ行くことなく、現在ベルギーで国際情報の博士号を取得中です。でもこの方、どこで練習しているのかわからないほど忙しいはずなのに、今主人とオンラインでリストの巡礼の年をサラッとレッスン中。

彼女は来月トリノでリサイタルがあるのでそのためのレッスンです。




それにしても、イタリアとベルギー。

博士号を取る際には、その期間中研究料としてお給料が入るのですが、この差ったら。。。


イタリア  800ユーロちょい(日本円にして128000円ほど)

ベルギー 2000ユーロ    (日本円にして320000円ほど)



これは一目瞭然、できる人はイタリアから出て行ってしまいますわ。


そんなイタリアだけど、研究分野では目を見張るものがある。

アメリカやドイツのように設備が最新で揃っている研究所では見つからなかったことが、イタリアではチーズの空き箱を使って研究しているチームが新発見したり。

信じられないわ。



イタリア人の不思議ってこういうところかもしれません。

お金がない、設備がない、そんな状況でもとんでもない天才が生まれたりする不思議な国。

普段アップライトピアノで練習していても、世界を唸らせる天才が生まれるイタリア。



お金と比例しないから面白いのかもしれないな。



病院のトイレ。

つい最近まではイタリア語とフランス語と英語だったのが、ドイツ語がピエモンテに入ってきた???もう一つは何語だろう?オランダ語???




小さなことだけど、着実に変わりつつあるイタリア国内。






ピアノ弾きの覚書

ピアニスト 純子マッサーリアの覚書き、ひとりごと、演奏会情報など、気ままにつづります。

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